kamikaze
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菅直人首相がやっと退陣した。それにしても“辞任表明”からの約3カ月はなんだったのかと思う。まれに見る、奇妙な「居座り劇」だった。
約1年3カ月前、菅氏が首相に就任した直後、「菅政治」についてさまざまな観測や分析がなされた。その中で、朝日に載った中曽根康弘元首相の見解が、私には特に印象的だった。「菅首相は市民的保守の政治家だ」とし、それに対して自分は「国民的保守の政治家」だと示唆した。そして、その違いは、憲法を擁護するか改正を唱えるかだと述べていた。中曽根という人は好きになれないが、他の評論に比べ卓越した見解だと感じた。こういうリアルなところが、いまの政治家にはないと思う。
私に言わせれば、中曽根氏と菅氏には共通点が多い。ともに、理念と現実主義が共存した「マキャベリスト」だ。中曽根氏は海軍将校あがりで、少数党の出身。憲法改正などの理念を求めながらも、合従連衡の政界を権謀術数をふるって生き延び、長期政権を実現した。菅氏は市民運動出身で少数党を転々。市民重視の理念を保ちながら、目の前の政治課題をこなして宰相の座を勝ち取った。
2人の違いは、官僚出身政治家を含む官僚に対する姿勢だった。中曽根政権は、官房長官などを務めた後藤田正晴氏の存在が大きかった。中曽根氏は、後藤田氏を筆頭に、危機管理・治安維持の能力にたけた旧内務省人脈をうまく使った。それに対して、菅氏は徹底して官僚を排除。その結果、外交・安保問題に加え、東日本大震災や福島第1原発事故でも臨機応変の対応ができなかった。
日本の原発推進は、中曽根氏と読売新聞社長だった正力松太郎氏の力によるところが大きいといわれる。その中曽根氏は、今回の事故後、自然エネルギー推進を主張し始めたという。「風見鶏」とも呼ばれた、このあたりの「君子豹変=臨機応変」は、やはりしたたかなリアリストだ。こうしたことができるようでなければ、政権維持は難しいのかもしれない。菅氏はそれができなかったのだろう。(2011年8月29日 47NEWS編集部 小池新)
http://www.47news.jp/47topics/himekuri/2011/08/post_20110829145015.html
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約1年3カ月前、菅氏が首相に就任した直後、「菅政治」についてさまざまな観測や分析がなされた。その中で、朝日に載った中曽根康弘元首相の見解が、私には特に印象的だった。「菅首相は市民的保守の政治家だ」とし、それに対して自分は「国民的保守の政治家」だと示唆した。そして、その違いは、憲法を擁護するか改正を唱えるかだと述べていた。中曽根という人は好きになれないが、他の評論に比べ卓越した見解だと感じた。こういうリアルなところが、いまの政治家にはないと思う。
私に言わせれば、中曽根氏と菅氏には共通点が多い。ともに、理念と現実主義が共存した「マキャベリスト」だ。中曽根氏は海軍将校あがりで、少数党の出身。憲法改正などの理念を求めながらも、合従連衡の政界を権謀術数をふるって生き延び、長期政権を実現した。菅氏は市民運動出身で少数党を転々。市民重視の理念を保ちながら、目の前の政治課題をこなして宰相の座を勝ち取った。
2人の違いは、官僚出身政治家を含む官僚に対する姿勢だった。中曽根政権は、官房長官などを務めた後藤田正晴氏の存在が大きかった。中曽根氏は、後藤田氏を筆頭に、危機管理・治安維持の能力にたけた旧内務省人脈をうまく使った。それに対して、菅氏は徹底して官僚を排除。その結果、外交・安保問題に加え、東日本大震災や福島第1原発事故でも臨機応変の対応ができなかった。
日本の原発推進は、中曽根氏と読売新聞社長だった正力松太郎氏の力によるところが大きいといわれる。その中曽根氏は、今回の事故後、自然エネルギー推進を主張し始めたという。「風見鶏」とも呼ばれた、このあたりの「君子豹変=臨機応変」は、やはりしたたかなリアリストだ。こうしたことができるようでなければ、政権維持は難しいのかもしれない。菅氏はそれができなかったのだろう。(2011年8月29日 47NEWS編集部 小池新)
http://www.47news.jp/47topics/himekuri/2011/08/post_20110829145015.html
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